タロット占い大カルカナについて(その2)

大カルカナの04 THE EMPEROR(皇帝)

●シンボル
  オレンジ色の背景 … 行動力
  石の玉座 …………… 安定、物質世界
  岩山 ………………… 社会の厳しさ、試練
  赤い装束と甲冑 …… 情熱、闘争心、男性原理
  アンク十字 ………… 多産の象徴




皇帝 – The Emperorの画像では、威厳のある皇帝が、 重厚な玉座に座り、その右手にはアンサタ十字(アンク十字)を、 左手には宝珠ほうじゅを持っています。 アンサタ十字とは、生命の象徴であるT字形十字の上に輪が付いた形状をしており、 古代エジプトでは『生命を与える』ことを意味し、護符・お守りとして使用されていました。 宝珠は、地上を支配する帝王の象徴と考えられます。
また、皇帝は、勇気と情熱を表す赤い衣装を着ていますが、その下には鎧を着けています。 いつでも勇気と情熱を持って戦える事を物語っていますが、皇帝自身は最後まで戦う必要はありません。 しっかり情報収集を行い、明晰な頭脳で分析を行い、威厳のあるリーダーとして、部下を適切に動かして、目標を達成します。

メインイメージ
  威厳・権力・責任感・支配・リーダー・指導者・鉄壁の守り・
  勇ましい・勇気・独立心・父性・勢力・安定・社会性・闘争心

正位置
積極的かつ大胆に攻める時期です。 情報を冷静に分析し、論理的で的確な決断を行いましょう。 周囲の人々に相談を持ちかければ、助けてくれる人が現れるはずです。 リーダーシップを発揮し、周囲の人々を動かして物事に取り組むことにより、困難を乗り切り目的を達成することができるでしょう。

キーワード
 威厳・リーダー・統率力・決断力
 男性・父性・積極性
 成功・目的達成

正位置の解釈の例
積極的な決断と行動を必要とされる状況と、それを乗り越える行動による成功。
次第に状況は自分の望んでいる方向に向かっていることを実感する。
人々の支持と共感を得て、良い立場や状況を確立することができる。

正位置の対策例
積極的に動くこと。流れに干渉すること。立場を生かすこと。上を目指すこと。

逆位置
視野が狭く頑固になりがちで、周囲の人々と衝突することが多く、チャンスを逃してしまいます。 また、気ばかり焦って空回りするため、ストレスもたまり気味です。 周囲の人々の意見を良く聞いた上で、しっかり議論し、客観的かつ論理的に決断するよう心がけましょう。

キーワード
 頑固・過労・無謀
 過信・消極的
 計画倒れ

逆位置の解釈の例
なかなか気力が湧かずに、何事にも中途半端な姿勢で向き合ってしまう。
思い込みや過信が、状況と噛み合わずに人々の反感を煽ってしまう。
激しい思い込みや頑固さがあだになり、独り周りから孤立してしまう。

逆位置の対策例
自分から動くこと。能力を磨くこと。立場を見直すこと。環境を変えること。




大カルカナの05 THE HIEROPHANT(法王)

シンボル
  灰色の建造物 … 世俗、物質
  二つの柱 ……… 地上の神殿(教会、学校)
  三十の十字架 … 三位一体(肉体、感情、霊性)
  手のサイン …… 顕教と密教の峻別を表す

教皇 – Hierophantの画像では、 威厳と共に寛大さや慈悲の心を持つ教皇きょうこうが、 双子の聖職者を祝福するシーンが描かれています。
教皇は、カーディナルレッドの法衣をまとい、 頭には三重冠を被り、左手には(三重十字)を握り、さらに法衣の中央の帯にも三つの十字が描かれています。 この三重は、三位一体さんみいったい (『父』と『子』と『聖霊』の三位を唯一の神(一体)とする考え)を象徴すると共に、 教皇の力が人間の精神・肉体・魂に及ぶほど絶大であることを表しています。
教皇は宗教界の最高権威で、絶大な力を持ち、自らの宗教的聖性に基づいて裁きを下す存在ですが、 この画像からは受ける印象は、人の罪を許し、自らの恵みを授ける『祝福』のイメージが強く感じ取れます。

メインイメージ
  秩序・道徳・モラル・誠実さ・教育・しきたり・社会性・
  許容・寛大さ・慈悲・組織の強固さ

正位置
秩序や規律を守り、焦らず落ち着いて行動することにより、新しい道や解決策が見えてくるでしょう。 悩み事を1人で抱え込まず、周囲の人を信頼して心を開けば、力になってくれる人は必ず現れます。 あなたは1人ではありません、自分の間違いを素直に認め、 周囲の人の考えを受け入れることにより、視野が広がり、自然と道は開けるでしょう。

キーワード
 慈悲・慈愛・包容力・広い視野
 信頼・尊敬
 秩序・規律の遵守

正位置の解釈の例
焦らず落ち着いて状況を見ることで、良い道や状況を見つけ出すことができる。
広い視点を持つことで、目的やこれから必要になることを感じることができる。
人の考えを受け入れ、認めていくことで視野や可能性が広がる。

正位置の対策例
物事を受け入れていくこと。人間関係を大事にすること。視野を広げること。

逆位置
周囲の誤ったアドバイスを受け、他人に対する不信感がつのります。 このため、他人の意見を受け入れることができなくなり、焦りや混乱が生じ、自分の考えがまとまらなくなります。 また、自己中心的で精神的に不安定な状態に陥りやすく、悲観的な考え方に偏りがちになります。 周囲の人の意見を素直に受け入れられるよう、広い心と広い視野を持ちましょう。 例え誤ったアドバイスがあったとしても、自分を信じて冷静に考えれば誤りだと判断できるはずです。

キーワード
 独りよがり・虚栄・狭い心・狭い視野
 不信感・反感
 怠惰・束縛

逆位置の解釈の例

自分で状況を勝手に考えてしまい、不安を作り出してしまう。

不安定な状況に視野が狭くなり、状況の進展が止まってしまう。

原因もわからないまま、不安定な精神状況が続いてしまう。

逆位置の対策例
一歩引くこと。視野を広げること。状況を受け入れること。相談すること。

大カルカナの06 THE LOVERS(恋人たち)

●シンボル
  黄色の太陽 ……… 恵み、可能性、実現性
  裸の男女 ………… 精神、魂
  雲の上の天使 …… 霊的な力が働く
  天使の赤い翼 …… 情熱
  天使の灰色の服 … 試練
  蛇 ………………… 誘惑

恋人-The Loversの画像では、旧約聖書のエデンの園にいる裸のアダムとイヴと その二人を祝福するキリスト教の三大天使(ミカエル、ガブリエル、ラファエル)の中のラファエルと思われる天使が描かれています。 元々、ラファエルはユダヤ教の天使であり、ユダヤ教では『癒しの天使』とされています。
アダムの視線はイヴに向けられイヴの視線はラファエルに向けられています。 また、イヴの後方には果実が実った『善悪を知る木』が描かれています。 善悪を知る木の実には、リンゴ説や杏説があります。二人は、『このりんごの果実を食べてはいけない』とラファエルに諭されていましたが、ある日、エデンの園に忍び込んできた蛇にそそのかされたイヴが、りんごの果実を食べてしまいました。善悪に目覚め自分の罪を知ったイヴは、アダムを道連れにするためアダムにもりんごの果実を食べさせたのです。 ラファエルは、二人がりんごの果実を食べたことを知り、二人をエデンの園から追放します。 この罪は人間が犯した『原罪(The original sin)』と呼ばれ、その後、永遠に人間が苦痛・苦悩を背負って生きるようになったと言われています。

メインイメージ
  ひらめき・ハーモニー・選択・相思相愛・恋人同士・魅力・
  誘惑・娯楽・SEX・ロマンス・情熱・不安定

正位置
   選択や決断を求められる時期ですが、正しい選択や決断により、成功することを表しています。 将来につながる出会があったり、プロポーズの答えを求められたりする時期です。 多くの誘惑もありますが、これらの誘惑に惑わされず、 あなたが純粋に相手を必要とし、相手の幸せを願えば、自ずと正しい選択ができ、相思相愛となるでしょう。 また、趣味や娯楽への興味が高まり、人生の楽しみが増えますが、趣味への没頭はほどほどに抑えましょう。

キーワード
 恋愛・性的魅力・相思相愛
 選択・決断
 誘惑・試練の克服
 趣味への没頭

正位置の解釈の例
人に答えや判断を求められ、前向きな決断と成功を勝ち取ることができる。
人との距離が近く感じられ、心から落ち着いて状況を見ていく事ができる。
将来につながる出会いや、人間関係が築き始められる。

正位置の対策例
自信を持って決断すること。告白すること。落ち着いて振舞うこと

逆位置
気持ちが不安定で落ち着気が無く、冷静で客観的な選択や決断ができない時期です。 誘惑に負け、軽はずみな選択をすることにより、不道徳な行為に走り、その後苦しみが生まれます。 また、恋愛においては、相手を信じることができず、優柔不断な態度から、破局を招くことになるでしょう。 判断に際しては決して焦らず、冷静かつ客観的に判断するよう心がけましょう。

キーワード
 失恋・結婚生活の破綻
 優柔不断・気まぐれ・誤った選択
 誘惑・不道徳

逆位置の解釈の例
予期しなかった問題に直面し、判断を誤ったり問題を解決できずに路頭に迷ってしまう。
消極的な態度が決定的なチャンスを逃してしまう原因になる。
不安などから決断を焦り、失敗してしまう。

逆位置の対策例
信念を持つこと。平和を大事にすること。落ち着くこと。本心を見抜くこと。

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